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『男の子らしくマニアック』 |
2005/02/20 UP |
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どうも脳をフル回転させて彼なりに世の中を吸収中のようで、一度行ったミッドタウンのトイザラスの道のりを覚えていて、トーマス売り場に先回りしていたこともありました。数字を見るのが好きで、見れば4を「よん」とも「FOUR」とも言わずに「ゴードン!」と、それぞれのエンジン・キャラクターの車体につけられた番号と見て、3は「ヘンリー!」6は「パーシー!」といった具合に嬉しそうに表現するわけです。
言葉も次々に捕まえては繰り返し、気に入ると10回でも20回でもどこでも大声で言い、寝言でも言います。
「こっ言葉を覚えようとしているっ!」と、親はうれしいものです。ある時息子は「a tunnel Gordon did not see!」というこれまたトーマスの本のフレーズから、
「Gordon、not see!」だけを拾って連発していましたが、その発音は「ゴードン、ナッツィー!」でした。
こりゃ「ナチスのゴードン」と言ってるみたいだと、家では笑っていたのですが、
それを混んだ地下鉄に乗った途端にトンネルを意識し彼がやり始めました。「ゴードン、ナッツィー!ゴードン、ナッツィー!」
ニューヨークの群集の中に投げ入れて、気持ちの和らぐタイプの言葉には聞こえないのは確かで、彼が声高らかにやる度に、私は懸命に「a tunnel
Gordon did not seeでしょ!」と、 目的地まで添え続けるのでした。
それから何ヶ月か経った今、様々な言葉を地下鉄で明るく唱え続ける彼ですが、いまだあのフレーズは
「ゴードン、ナッツィー!」という短い文でしか表現されません。
ちなみに最近移動中に連発する言葉は「rubbish!」「disgusting!」「despicable!」「nonsense!」
「sorry!」全てトーマスから教わりました。どうもありがとう。ことにシリーズの初期のリンゴ・スターが語り手をしているあたりは、イギリスらしさが出ているのかど
うか辛口で、親が見ていて面白いです。
私はストーリー中の息子が面白かったらしい場面を、木製エンジンモデルで演じるのを手伝わされるのですが、場面によって貨車や客車のつなぎ方や数が違いまして、
そういった細部の表現も指摘されるようになりました。
ああ、またトーマスのことを書いてしまいました。それだけ家族ではまってしまっているのです。数字はすぐにエンジンの名前を連想させ、数珠つなぎになってれば、
公園のベンチも電飾も並ぶ人の列もトイレットペーパーも全て「freight car」、貨
車を連想させます。そしてこの男の子らしいマニアックなはまり方をしている子ども人口は、ものすごい数なのでしょう。アメリカでは「トーマス列車に乗ろう!」と
いった催しものがされていて、たくさんの家族連れで賑わうようですが、夫は連れて
行きたがりません。「本物」には見えないトーマスを見て、幻滅するだけだと言いま
す。自身が子どもの頃に鉄腕アトムの偽者を見て、「そんなもんアトムのわけないだ
ろ」と憤慨したそうで、息子の夢を壊したくないそうです。そういうこともあるのか。そのかわり、見事にはまってしまったダディーは、おもちゃ屋さんで「あっ、こ
れは買いだ!」を連発し、何度もマミーにたしなめられるのでありました。
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