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『2歳児と山の天気は変わりやすく』
2005/02/05 UP
2歳ともなると、あなたは重いのだからお母さんはだっこできないのでダディーにしてもらおう、と私が言うのを理解して、こっくんとうなづいて、「ダディーだっこ」と言って行ってくれます。外へ出るのに「車庫ぶくろ」と呼ぶ手提げ袋にぱんぱんになるほど機関車のモデルを持っていきたいときも、「これじゃ重すぎるから、ヘンリー、ゴードン、マードックだけにしておこう」というのもわかってくれて、こっくりうなづいて、「おむおーい(重ーい)」と一言。なんだかほっとする瞬間です。

以前なら説明などしても理解できてなかったのかできてはいたのか、いつもはボーっとごまかされても、これをしたいとなったら我を通すことしかしなかった彼が、説明を聞いて譲歩するというのは、いやいや、本当に助かります。

が、2歳といえば、その名も高き「Terrible Two」ではないですか。「恐るべし2歳児」「恐怖の2歳児」どういう翻訳がされてるんでしょうか。以前からそのタイトルだけ聞いていて、どんな怖いことが起こるんだろうと思ってはおりました。

上に書いたように、素直なことがあるのは確かなのですが、歯は生えそろっているのに、なんだかちょっっっとしたことで気分を害しては、どかーんと一人で落っこちてしまうのです。

いやー、今日は寝起きから機嫌がよく鼻歌(のようなもの)まじりで朝食のパンケーキもよく食べた。子供の機嫌がいいと平和だがね、まさに雲一つ無い五月晴れじゃなどどリラックスしていると、自分の分を食べ終わったお父さんが息子の皿の中の冷たくなったパンケーキの切れの山を見て、「これもう食べないの?ひとつもらっていい?」と言って小さい一切れをフォークでプスッと刺しました。息子が目を皿にやったまま、ゆっくりと首を横に振るスローモーションの間に、お父さんは早めのるんるんリズムでその一切れを何の迷いも無く口に入れてしまいました。目の前で一切れが皿から持っていかれたのを目撃した直後、彼は首をがっくりと落とし、あたりがにわかに暗くなったかと思えばどこからともなく暗雲が立ちこめ、遠くから雷鳴がどろどろと聞こえてくるではありませんか。頭のてっぺんに立っていたるんるんひまわり、私とお父さんのそれは凍り付き、息子のそれは根元を付けたまま、顔面をテーブル上にべったりくつけてわなないているのでした。後は号泣で「マミーだっこうおうおうお」。13キロが小さい母の膝の上、というより体の上で取り乱すので、私ごと椅子から転げ落ちないようにこっちも必死です。取り付く島無し。機関車トーマスを始めて落ち着いたところで、親切心からお父さんが物を拾ってあげたりなんかすると、どろどろどろどろ・・・(雷鳴)「ノー!ダディー!ノー!(号泣)マミー!だっこおおおおうおうお」。線路がうまくつながらなくて、どろどろどろどろ・・・。私の記憶が確かならば、志村けんのバカ殿が一瞬にして機嫌をシャキーンと尺八の音かなにかに乗って変えていた、あれを思い出すこともあります。

先日半年ぶりでドクターに息子を診てもらったあとの朝10時半ごろ、泣きすぎておなかが空いたであろう息子のために、自分もおなかが空いていたお父さんと3人でベイカリーのカフェで一息つこうとするや、また機嫌の悪いこと悪いこと。桶から出たがるうなぎでも抱えるようにして、とにかくコーヒーを動くテーブルから落とさないようにハムサンドを食べ終えて、アマゾンで獲れたみたいに肥えたうなぎを抱えたまま椅子や人にぶつかりながらやっと外へ出てみると、お父さんが遅い。後ろのテーブルに一人で座っていたおじいさんに話し掛けられていました。「2歳じゃないの?2歳が一番ひどいんだ、13歳まではね。」とのこと。「13歳がまた最悪。」と加えたそうです。

これから本番となってわんさか2歳児ぶりを見せてくれるのでしょう。

大口一葉 ふかふかまんじゅうキック

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